こちらのページは背景制作の際、直しの手間の大きいアイレベル(以下EL)・構図の問題について説明してます。
修正の手間がかかる分、料金トラブルになりやすく、専門知識を要すため、知らないことで
発注側と制作側で齟齬が起こることでもありますので時間があるときに一読お願いいたします。
例1
キャラを160cmとして
EL設定
・150cm(キャラとELが一致
・画面やや上段(室内向き
例2
キャラ160cmとして
EL設定
・120cm(小学生視点、空間を広く見せたい
・画面中段(室内・野外双方向き
弊社では丁寧にパースを作成してますので
アイレベルに従いキャラの拡大縮小・背景の拡大縮小してもお使いいただくことが可能です。
また、構図で問題になりそうなときは簡易的な3dでラフを複数提案することで修正の手間を抑えることもしてますので
安心して依頼可能です。
キャラクター表示位置は大体決まっていることが多いので
作中の「背景アイレベルは統一」するのが一般的です。(見た目重視で統一しないこともあります。)
アイレベル・構図の指定がある場合、
ラフ作成の前(遅くてもラフチェック時)に画像、もしくは具体的な指示(物理的高さ・画面上の位置)をいただきたいです。
色は色相・彩度・明度の3つからなりますが、
アイレベルの高さは 「設定高」と 「画面高」の2つからなります。
ので「指定がある場合はこちら2つを指示」をお願いします。(お任せ可)
アイレベルについてよく分からない・とくに指定なしという場合は
汎用性の高い「画面中段・物理高150cm」の設定で作成してます。
ラフチェック以降、完成の前後に構図の修正になると大幅な書き直しになるため追加費用が発生する可能性が高いです。
やや専門的なことになりますので、指定が難しい場合、完成イラストからアイレベル情報は割り出すことができるので
既に出来上がりのイラスト(背景・キャラ)があり、それにあわせてと指示するのが一番簡単な指示になります。
アイレベルの高さによって、絵の見た目も大きく変わってきます。
お客様の好みで、見た目を重視して仕様にあわせなくてもいい場合、事前にお伝えいただければ対応いたします。
野外ではアイレベルの位置が低いほうが大きい建物を画面内に納めやすく、街の広がりが表現しやすく見栄えがいいこともあります。
キャラ合わせなどの仕様をとるか背景単体の見栄えを取るかクライアント側で判断・指示が必要になるので注意が必要になることもあります。
①EL150cm(一般的な、身長160cmの視界)
②EL120cm(小学生視界、画面の広さが強調)
③EL60cm(犬猫などの視界、一般的ではない)
こちらは修正になるとすべて書き直しになります。
同じ1点透視でカメラが同じ位置・アイレベルの画面上の位置が同じでも、
アイレベルの物理的高さが違うと作画が大きく変わってしまいます。
1(上段),2(中段),3(下段)4,5(やや下)6,7(やや上)8,9(中段)
こちらは修正になった場合上下描き足しが必要になります。
アイレベルの物理高の変更による全書き直しに比べれば位置変更は書き足しなので容易ではありますが、指定がある場合早めにいただけると幸いです。
アイレベルの次は構図について
アイレベルを含めて構図ということもできますが、ここでは分けて考えます。
正面から見た構図1点透視(②視点が真ん中じゃなくても1点透視③側面を正面から見た場合でも1点透視)
斜めに立って見た場合(奥の面が斜めに見える場合)だと2点透視(斜めの程度によってパターンも多い)
2点透視は地面・天井が傾いて見えるかもしれませんが、傾いているのはカメラのほうです。
とりあえずアイレベルは中段・120に統一してます。
やはり1点透視と作画が大きく変わってくるので構図指定がある場合は事前におねがいしたいところです。
MAPなど特殊なものや、シーン・イベント背景など希望があれば俯瞰、
あおりの入った背景の作成も可能ですが、
作業の手間がかかる分料金も上がります。
立ち絵が乗る場合、立ち絵自体は俯瞰やあおりではないので3点透視の背景は画面に合わないので
特殊な事情(一部のイベント背景・プロモーションイラスト・マップなど)でもない限りおすすめしません。
画角(視野角)はパースのつき具合の数値のようなもので、
0だとパースなしの平行透視、超望遠ともいえます。
30~60くらいが背景としてはよく使われるかと思います。
1点目 視野角0(平行透視2枚)
2点目 視野角35
3点目 視野角60
2,3枚目を見比べてみると・・・
床タイルを見比べるのが分かりやすいですね。
3枚目(視野角60)のほうが手前と奥のタイルの「奥行きの長さ」の差が2枚目(視野角35)に比べて
はっきり差が出てるのが分かります。言い換えると・・・
画角が大きいほど手前の奥行きが伸びて奥の奥行きがゆるくなり手前と奥の差がでる
ということなので画角が高すぎる(広角・超広角)と絵的にはダイナミックになるけど現実離れしてしまう惧れがあります。